元調理師のゴン太です。
個人的に夏野菜が好きだからか、夏は野菜が美味しく感じます。
ちなみにトウモロコシでポップコーンは作れません!
それと、野菜でもありません。
夏野菜のイメージで間違いやすいので覚えておきましょう。
では、ポップコーンの原料は何なのか、野菜ではなく何なのか。
今回は、トウモロコシについてまとめました。
トウモロコシの由来
江戸時代にポルトガル人は日本に持ち込んで北海道から順に日本に浸透していきました。
そのため、生産量1位は「北海道」になっているとも言われています。
元々「唐(とう)」と呼ばれていましたが、形が中国から伝わった植物の「もろこし」に似ていることから「唐もろこし」と呼ばれるようになりました。
もろこしとは「蜀黍」とも書きます。
トウモロコシを漢字で書くと「玉蜀黍」ですね。
初めは、「唐蜀黍」でしたが、宝石のような黄金色の実「玉黍(たまきび)」の名前を重ねて「玉蜀黍」になったそうです。
ポップコーンは作れない
「トウモロコシでポップコーンを作る」なんて、子どもならやってみたくなる実験ですね。
実際にポップコーンの原料は、トウモロコシなので間違いではありません。
ただ、私たちが普段目にしているトウモロコシでは作れないということです。
ポップコーンの原料は「爆裂種(ポップ種)」と呼ばれる種類のトウモロコシ。
皮が固く水分がほとんどないトウモロコシです。
それを、さらに乾燥させることで水分量を無くし、熱と水蒸気を加えることで膨らんではじける仕組みになっています。
家でポップコーンを作ったことがある人は見たことあると思いますが、トウモロコシを乾燥したような「豆」が入っていますよね。
見た目は似ていますが、種類が違うトウモロコシです。
野菜ではなく穀物
トウモロコシは、穀物に分類されます。
世界三大穀物「米・小麦・トウモロコシ」。
世界では主食として親しまれている食材です。
穀物とは、植物が元の食材で種子を食べるものですね。
日本では、お米や麦、豆類などが挙げられます。
夏に旬のトウモロコシは、夏野菜に分類されることも多いため間違わないように覚えておきましょう。
粒列は決まってる⁉
トウモロコシの粒列は「偶数」と決まっています。
何気なく食べているので、粒なんて数えたことないですよね。
私もないです!笑
本当に偶数なの?と疑っている人は、数えてみましょう。
1つ1つ外す前によく見てみると、トウモロコシは1つの節に2個くっついています。
これは、トウモロコシの特性です。
そのため大きさ関係なく、必ず偶数になるということです。
髭の数=粒の数?
ちなみに、髭の数は粒の数と同じと決まっています。
それぞれから1本髭が出ているため、こういう仕組みになるんですね。
髭は「絹糸(けんし)」と呼ばれ、1本に400~500本生えており、雄しべに当たります。
絹糸が多いほど、実の数も多いことになるので選別に重要な部分です。
白っぽいものより、茶色になっているほうが良く熟している証拠になりますので、絹糸にも注目してみましょう。
あまり気にしていないことですが、知っておくと誰かに教えたくなりますね!
トウモロコシの栄養
気になるのは、トウモロコシの栄養です。
野菜ではなく穀物で、粒々も小さいのであまり栄養もないように思われます。
世界は主食の1つですので、炭水化物の割合いは多いです。
しかし白米に比べると、同じ量で半分の炭水化物であるためカロリーを抑える事が出来ます。
また、食物繊維がたっぷり入っています。
腸内環境を整えて、生活習慣病の予防にもよいとされている食物繊維。
暑い夏は食欲が減ってしまうので、不足を補うにはトウモロコシ1本丸かじりで補いましょう。
さらに、ビタミンB群も豊富です。
特に、実の付け根にたっぷり栄養が含まれているので、芯に近いからと言って実を残すのはもったいないです。
ヒゲや芯も栄養がある
トウモロコシと言えば、黄色い粒々を食べるというイメージですよね。
しかし、ヒゲや芯にも栄養が含まれています。
そのまま捨てるのはもったいないですが、そのままは食べられません。
ヒゲは刻んでスープにするか、ヒゲ茶としていただくと栄養を無駄なく摂取出来ます。
芯自体は食べられないですが、栄養分を出すことが出来ます。
炊き込みご飯に芯を入れておくと、うま味や栄養が米に吸収され無駄なく摂取出来ます。
また、スープに入れてうま味成分を出すと美味しくいただけますよ。
芯に含まれている多糖類は「キシリトール」の原料の1つです。
トウモロコシも、捨てるところがほとんどありません。
まとめ
今回は、トウモロコシについてまとめました。
- 一般的なトウモロコシではポップコーンは作れない
- 野菜ではなく穀物に分類される
- 粒は偶数で、ヒゲも同じ数になる
- 食物繊維たっぷりで捨てるところがない
以上のことが分かりました。
トウモロコシは、夏の風物詩ですね。
焼いても湯がいてもスープにしても美味しいです。
芯まで栄養たっぷりなので無駄なくいただきましょう。